不動産売却の仲介と買取の違い
仲介と買取の大きな違いは買い手です
仲介と買取の大きな違いは買い手です。
誰が買うか、の違い
仲介の場合、売りに出された家を購入するのは個人がほとんどです。売り手と買い手は不動産会社を介して繋がります。
売り手⇔不動産会社⇔買い手
対して買取で家の買い手になるのは不動産会社です。よりシンプルで次のようになります。
売り手⇔買い手(=不動産会社)
仲介、買取どちらにも不動産会社が登場しますが、各所で見かける不動産会社というのはほぼ仲介を行う会社です。なかには買取を行っている不動産会社もありますが、業務の中心は仲介であることがほとんどです。一方、買取を行う不動産会社は買取を専門にしている会社が多い点が特徴として上げられます。こうした会社では仲介による取り引きはあまり扱いません。どちらの取り引きを選ぶかで、不動産会社の役割が変わることを頭に入れてください。
売却価格については、買取の特徴のところで説明した通り、仲介は市場価格、買取はそれよりも低くなります。ただし、買取は不動産業者に直接売却するため、仲介手数料はかかりません。
仲介手数料は数十万円【(販売価格×3%+6万円)+消費税】になることも多いので、経費削減効果は大きいです。また、売却活動にかける手間の部分では、やはり仲介のほうが負担が大きくなるでしょう。ある程度は不動産会社に任せることはできますが、重要な問い合わせや内覧には対応しなければなりません。その点、買取は手間もかからず、売却に至るまでのスピード感も早いのがメリットです。上記内容を表に表すと下記のようになります。
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手順4.内覧対応
媒介契約を結んで実際に販売活動を開始すると、「家を見てみたい」という内覧希望者が現れます。これは部屋を賃貸するときと一緒ですね。 物件の内覧する人は、自分の目で見ることで、間取り図や写真などだけではわからない物件の価値を見極めようとしています。 物件の良さをきちんとアピールして好印象を与えることができれば、成約の可能性はグッと上がるのです。 内覧対応で良い印象を持ってもらうためには、下記のようなポイントに気を付けると良いでしょう。
①事前に掃除して綺麗にしておく。
②内覧希望者の要望には柔軟に応える。
③内覧時には丁寧に接し、物件の情報をきちんと伝える。
どれも当たり前のことですが、これをしているかしていないかで印象は大きく変わります。
家の売却は買い手がいて初めて成立するものなので、できるだけ良い関係を築けるよう心がけましょう。なお、この内覧対応が面倒だと感じる場合は、業者買取サービスを利用するのも一つの手です。
業者買取サービスとは、家を一般の個人ではなく不動産会社に買い取ってもらう方法です。
買取価格は相場の70~80%と安くなってしまいますが、売却にかかる時間と手間は大幅に軽減されます。できるだけ早く手間なく売りたい方は、買取も視野に入れることをお勧めします。
手順5.売買契約
内覧で物件を気に入ってもらえて成約に至ったら、売買契約を結びます。
売買契約では、さまざまな書類などが必要になります。下記に一例としてまとめてみました。
一戸建て、マンションによらず必要なもの
●印紙代 ●印鑑(実印) ●印鑑証明書 ●本人確認書類(免許証、健康保険証等)●登記済権利書又は登記識別情報 ● 固定資産税・都市計画税(納税通知書又は公課証明書)●仲介手数料(現金又は小切手)
一戸建ての売却で必要なもの
●建築確認通知書及び検査済証 ●土地測量図および境界確認書等
マンションの売却で必要なもの
●管理規約、使用細則、マンションの長期修繕計画書、管理組合総会議事録 ●間取図、物件状況報告書
耐震診断やアスベスト使用調査を受けている場合は、その報告書も用意しておきましょう。必要なものが随分と多いですが、事前に不動産会社から説明があるので、 落ち着いて用意すれば大丈夫ですよ。当然ですが、賃貸借契約と違って、売買契約は一度結ぶとなかなか解約できません。ただし、「住宅ローン特約」や「買い替え特約」が付いている場合、買い主の都合によっては契約が白紙解除される可能性があります。これらの特約は、それぞれ「買い主がローンを組めなかったら契約が解除される」「買い主が自分の家を売れなかったら契約が解除される」という、 買い主側の事情での白紙解除を認める内容になっています。契約がキャンセルされると、当然、また一から販売活動を再開することになってしまいます。契約を結ぶ前には、特約の有無だけでなく、買い主側の状況も確認しておきましょう。
手順6.決済・引き渡し
内売買契約が結ばれたら、日程を調整し、実際に決済と引き渡しを行います。
引き渡しの手続きの際には、主に下記書類などを用意します。
●権利証(登記識別情報)
●所有権移転登記関係の書類
●抵当権抹消関係の書類
●建築確認関係の書類
●設備などの取扱説明書
●設備などの保証書
●印鑑(実印)
●印鑑証明書
●物件の鍵
●仲介手数料(現金または小切手)
●代金などの領収書
こちらも、事前に不動産会社の案内に従って用意しておきましょう。
所有権移転登記の申請は司法書士に依頼することが一般的ですし、抵当権抹消は金融機関とのスケジュール調整が必要です。焦らなくていいように、余裕をもって用意することをお勧めします。
なお、不動産の引き渡し時には、退去が完全に済んでいることが原則です。事前に引っ越す必要があるので、引き渡し前はかなり慌ただしくなります。
不動産会社とよく相談しながら、抜けがないように準備しておきましょう。